ケトジェニックダイエットはアスリートやボディメイクにおいて注目されている食事法の一つです。
私たちが普段エネルギー源としている糖質からではなく、脂質からエネルギーを消費するように身体の代謝サイクルを変えることで、脂肪燃焼を促進します。
ケトジェニックダイエットの特徴
- 脂質が摂れるため、ストレスが少ない
- 早ければ1〜2週間ほどで効果が現れる
- 免疫力向上、運動能力向上が多少期待できる
- 体内の水分が放出されるため、体重は落ちるが脂肪は落ちていない
どうも、神楽坂・早稲田の貸切りパーソナルジムGAIN 代表トレーナーで絶対ダイエット請負人の上地裕作です。
上地 裕作
- 神楽坂 江戸川橋パーソナルジムGAIN 代表
- JBBF 2018関東メンズフィジーク選手権 準優勝
- ベストボディ・ジャパン2017東京オープン大会 ミドルクラス グランプリ受賞
- 得意分野 ボディメイク、ダイエット
今回はケトジェニックダイエットの始め方、注意点、オススメの食事メニュー12選をご紹介いたします。
ケトジェニックダイエットの始めかた
1日の総摂取カロリーを調べる
ケトジェニックダイエットを始めるにあたり、先ずは1日の総摂取カロリーを把握します。
以下のサイトより、性別、年齢、身長、体重を入力して活動代謝量から、1日に摂取可能なカロリー数を確認しましょう。
https://keisan.casio.jp/exec/system/1161228736
算出された総摂取カロリー数を目安として、摂取する栄養素がたんぱく質 : 約30%、脂質 : 約60%、炭水化物 : 約10%の割合になるよう食事を意識していきます。
例えば、1日の総摂取カロリーが2,000kcalの場合は、タンパク質(P)が600kcal、脂質(F)1,200kcal、炭水化物(C)200kcalとなります。
例) 1日の摂取可能g数
- タンパク質(P) 150g (4kcal/1g)
- 脂質(F) 133g (9kcal/1g)
- 炭水化物(C) 50g (4kcal/1g)
良質な脂質を摂る
ケトジェニックダイエットは糖質を抑えて、脂質を多く摂ることはお分かりいただけたかと思いますが、どんな脂質でも良いという訳ではありません。
「不飽和脂肪酸」と呼ばれるコレステロールを増加させにくい、植物性脂肪をメインに摂ることが重要です。
「不飽和脂肪酸」は2種類あり、「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」があります。
「一価不飽和脂肪酸」の一種である「オレイン酸」は、悪玉コレステロールを減らす作用があり、オリーブオイルに多く含まれています。
「多価不飽和脂肪酸」の一種である「オメガ3」は鯖などの青魚やナッツに多く含まれており、高血圧の予防や、血液の循環を促す作用があります。
また、「オメガ6」はコーン油やごま油に多く含まれており、免疫機能を調整し、肌荒れやアレルギーを予防する効果があります。
ケトジェニックダイエットの注意点
飲み物の種類に注意する
ケトジェニックダイエット中は、糖質が多く含まれるお酒や炭酸飲料、野菜ジュースなどを避けて、水やお茶など飲みましょう。
また、アルコールはビールや酎ハイなど糖質が多く含まれているもの避け、ワインやウイスキーなどの低糖質なものを選んで下さい。
体調管理に気をつける
ケトジェニックダイエットは、炭水化物を極端に減らすことにより、頭痛、倦怠感、筋肉痛、吐き気、下痢など不快な症状を引き起こす場合があります。
これは、身体がエネルギー源を炭水化物から脂肪に変える過程で起きるもので、通常は1〜2週間で代謝サイクルが切り替わり改善します。
切り替わり期間は無理をせず体調に気をつけて過ごしましょう。
食物繊維を意識して摂る
ケトジェニックダイエットは炭水化物をカットするため、全粒穀物や豆類をはじめ、果物や野菜が不足しがちになり、便秘を引き起こす可能性があります。
アボカドやナッツなど、デンプン質を含まない野菜から食物繊維を摂り、ケトジェニックでも食べられるものを摂取して腸を活性化させましょう。
ケトジェニックダイエットの食事メニュー
ケトジェニックダイエットでオススメの食事メニューをご紹介します。
肉料理
1.ローストビーフ
カロリー : 170kcal
タンパク質 : 21g、脂質 : 10g、炭水化物 : 2g
材料 : 牛もも肉100g、オリーブオイル、にんにく、塩、胡椒
①牛肉を冷蔵庫から出して室温に戻す
②牛肉に塩と胡椒を揉み込む
③フライパンにオリーブオイルを引き、牛肉の表面に焦げ目がつくまで焼く
④にんにくを加え肉汁が沸騰した状態で5分間煮る
⑤火を止めて肉が冷めるまで待つ
⑥牛肉を薄くスライスする
ローストビーフは低糖質で、ダイエット中に不足しがちな鉄分が摂れるため、貧血や肌荒れの予防になります。
コツは肉を室温に戻すことで、中まで火を通りやすくなり、肉の仕上がりが柔らかくなります。
2.ネギ塩チキン
カロリー : 263kcal
タンパク質 : 16g、脂質 : 20g、炭水化物 : 0.3g
材料 : 鶏もも肉250g、万能ネギ少々、鶏ガラ小さじ1、胡椒、ごま油大さじ1、オリーブオイル大さじ半分、レモン汁小さじ1
①ボウルに調味料を入れて混ぜる
②鶏肉を一口大に切りボウルに浸す
③中火のフライパンで表面をしっかり焼く
④ネギを加える
糖質がほぼ0に近い鶏肉を使ったおかずにもおつまみにもなるメニューです。
脂質は高めですが、満足感がかなり得られ、作り置きして冷凍もできるためオススメです。
3.野菜ハンバーグ
カロリー : 279kcal
タンパク質 : 24g、脂質 : 28g、炭水化物 : 5g
材料 : 豚ひき肉200g、えのき100g、オクラ4本、とろけるチーズ2枚、味噌小さじ1、塩少々、醤油小さじ2、マヨネーズ大さじ2、オリーブオイル大さじ1
①えのきを細かく切り、豚ひき肉、調味料と混ぜる
②オクラの両先端を切り、レンジで1分加熱する
③とろけるチーズでオクラを巻き、ハンバーグのパテで包む
④中火のフライパンにオリーブオイルを引き、12分ほど焼く
一般的にハンバーグの繋ぎに使われるパン粉や卵を使わない低糖質のハンバーグです。
チーズとオクラをパテに埋め込むことにより、ジューシーな仕上がりになります。
また、蠕動運動を活性化させるエノキと、食物繊維が豊富なオクラにより、糖代謝を促進させる効果があります。
魚料理
4.鮭のガーリックオイル焼き
カロリー : 263kcal
タンパク質 : 16g、脂質 : 22g、炭水化物 : 0.2g
材料 : サーモン70g、オリーブオイル大さじ2、おろしにんにく1cm、塩胡椒
①フライパンでオリーブオイルとおろしにんにくを加熱する
②サーモンに塩胡椒を振る
③サーモンをフライパンに入れ、中火で焼き色がつくまで両面を焼く
低糖質で高脂質なサーモンですが、体内では合成できない多価不飽和脂肪酸の一種であるEPA・DHAという必須脂肪酸の一種が含まれています。
EPAは、体内の血液のめぐりをスムーズにし、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞を予防する働きがあります。
DHAは、神経細胞を活性化させ記憶力や学習能力を向上に役立つことで知られています。
5.豆乳明太子カルボナーラ
カロリー : 175kcal
タンパク質 : 12g、脂質 : 16g、炭水化物 : 3g
材料 : 白滝300g、辛子明太子1.5腹、卵黄1個、豆乳100g、カマンベールチーズ30g、醤油小さじ半分、おろしにんにく小さじ半分、オリーブオイル小さじ2、ほんだし小さじ0.3
①ボウルに白滝を入れ、全て浸るまで水を注ぐ
②ボウルをレンジに入れ6分間温める
③フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れ強火で加熱する
④水を切った白滝をフライパンに投入し、5分ほど炒める
⑤豆乳とチーズを加え2分半煮詰める
⑥残りの具材を加えて軽く混ぜる
カルボナーラの材料となる糖質の高いパスタや生クリームを避け、白滝と豆乳で代用しています。
白滝を水に浸して加熱することにより、膨張させパスタの食感や太さに近づけることができます。
たんぱく質が豊富な明太子は9種類のビタミンが含まれており、骨を丈夫にする働きがありますが、塩分が多いため食べ過ぎに注意しましょう。
6.鯖味噌バターカレー煮
カロリー : 299kcal
タンパク質 : 25g、脂質 : 20g、炭水化物 : 4g
材料 : サバ水煮1缶、木綿豆腐1丁、味噌小さじ1.5、カレー粉小さじ1、バター10g、おろし生姜小さじ1、鶏ガラスープの素小さじ半分、水50cc
①フライパンにバターと生姜を入れ中火で30秒加熱する
②木綿豆腐を1口大に切り、中火で2分間炒める
③豆腐の水分が出てきたら残りの具材を全て投入する
④中火で6分間煮込む
糖質の高い白米やじゃがいもを避けて、木綿豆腐とサバ缶に置き換えたカレー煮です。
また、カレールウを使わず、カレー粉と豆乳でとろみを出しているのがポイントです。
サバの水煮は低糖質でタンパク質と脂質が多いため、ケトジェニックダイエットではオススメの食材です。
卵料理
7.野菜たっぷりオムレツ
カロリー : 292kcal
タンパク質 : 28g、脂質 : 18g、炭水化物 : 2g
材料 : 卵3個、しらす大さじ2、ほうれん草30g、エリンギ30g、桜エビ5g、
①茹でたほうれん草を5㎝幅に刻む
②エリンギを一口大にカットする
③卵を溶き具材を混ぜる
④フライパンに油をしき卵と具材をいれる
⑤オムレツ状に巻く
低糖質・高たんぱく質の卵を使った、素材の味を引き出すオムレツです。
鶏卵にはアラキドン酸という不飽和脂肪酸の一種が含まれており、アラキドン酸はたんぱく質の生成を促し、筋力増強の効果があります。
中の具材を糖質の少ないチーズやひき肉を入れるなど、バリエーションを変えて楽しむのも良いでしょう。
8.豆乳フレンチトースト
カロリー : 295kcal
タンパク質 : 22g、脂質 : 18g、炭水化物 : 6g
材料 : ブランパン2枚、卵1個g、豆乳80cc、パルスイート3g、バター8g
①ブランパンを4切れにカットする
②卵、豆乳、パルスイートを混ぜる
③バターを引いたフライパンに、①、②の具材を投入し、焼き色がつくまで焼く
ブランパンは従来の糖質の高い小麦を使ったパンではなく、麦の外皮を使った低糖質なパンのことです。
ブランパンは腹持ちが良く、コンビニでも販売しており、外出先でも買えるためオススメです。
豆乳フレンチトーストは牛乳・砂糖を使わず、豆乳・パルスイートで置き換えた控えめな甘さで、ケトジェニックダイエット中でも罪悪感がありません。
9.ゴーヤチャンプルー
カロリー : 259kcal
タンパク質 : 19g、脂質 : 15g、炭水化物 : 5g
材料 : ゴーヤ4分の1本、豚肉25g、木綿豆腐4分の1丁、卵1個、醤油小さじ1、酒大さじ1、オイスターソース小さじ1、だしの素小さじ半分、ごま油こさじ1、鰹節0.5g、塩少々
①ゴーヤを縦に切り綿と種を取り除く
②苦みをとるため、塩でもみ込んで10分ほど放置する
③ゴーヤを薄く半月切にする
④豚肉を一口大に切る
⑤豆腐を3cm角に切る
⑥フライパンにごま油を引き、強火で豚肉とゴーヤを炒める
⑦火が通ったら豆腐、混ぜ合わせた調味料を入れる
⑧溶いた卵を全体に被せ、火が通るまで混ぜる
有名なゴーヤを使った沖縄料理の低糖質バージョンです。
ゴーヤの苦み成分は血糖値やコレステロールを下げる作用があり、食物繊維も豊富なためダイエット効果があることでも知られています。
また、ゴーヤに含まれるビタミンCはレモン2個分と言われており、美肌効果にも期待ができるアンチエイジング食品です。
デザート
10.カシューナッツクッキー
カロリー : 294kcal
タンパク質 : 4g、脂質 : 22g、炭水化物 : 7g
材料 : おからパウダー20g、きなこ20g、溶けるチーズ2枚、カシューナッツ20g、ラカント大さじ1.5、コーンスターチ大さじ1、塩少々、バター20g、水70cc
①カシューナッツをジップロック等の袋に入れて粉砕する
②ボウルに粉砕したカシューナッツと、おからパウダー、きな粉、ラカント、コーンスターチ、塩を入れる
③別皿にバターとチーズを重ねてレンジで1分ほど温める
④上記の②、③に水を加えて混ぜ、手で練り込む
⑤3mmほどの厚さのクッキー型に整形し、220℃のオーブンで表面20分、裏面13分焼く
小麦粉をおからパウダーときな粉で代用した低糖質なクッキーです。
おからパウダーときな粉は水分を含むと膨れるため食べ応えがあり、更には良質なたんぱく質が摂れます。
また、カシューナッツには「オレイン酸」というコレステロールを減らす働きがあります。
カシューナッツのザクザクした触感が癖になる、ダイエット中でも食べられるオススメスイーツです。
11.黒ゴマプリン
カロリー : 114kcal
タンパク質 : 6g、脂質 : 8g、炭水化物 : 4g
材料 : アーモンドミルク300ml、卵3個、黒練りゴマ大さじ1.5、ラカント大さじ2、蜂蜜1.5、きな粉小さじ2
①アーモンドミルク、黒練りゴマ、ラカント、蜂蜜をボウルに加えて混ぜる
②ラップをゆるくかけて600Wで2分30秒加熱する
③卵3個を混ぜて、温まったアーモンドミルクを少しづつ加えながら混ぜる
④最後に濾し器に通して、黒練りゴマのカスを取る
⑤生地をカップに入れ、底に布を敷いた鍋に入れる
⑥カップの3分の1まで水を入れて中火で沸騰させる
⑦沸騰したら弱火で18分ほどかけ、火を止めたら30分ほど冷やす
⑧冷蔵庫で冷やして、食べる前に上からきな粉を振る
ゼラチンや生クリームを避け、食物繊維やビタミンEが多く含まれるアーモンドミルクを使用した低糖質スイーツです。
アーモンドミルクは長期保存ができ、豆乳よりもカロリーや脂肪分が少ないダイエットには優秀な食材です。
セサミンが豊富な黒ゴマも、老化防止や悪玉コレステロールを低下させる働きがあり、プリンの触感にも貢献します。
調理の際は、混ぜた卵にアーモンドミルクを加える際に熱ですぐに固まってしまわないよう、適温で混ぜていくのがコツです。
12.プロテインスムージー
カロリー : 116kcal
タンパク質 : 21g、脂質 : 1g、炭水化物 : 5g
材料 : リンゴ30g、ほうれん草50g、水150ml、氷50g、プロテイン25g
①リンゴとほうれん草をざく切りにする
②ミキサーに具材と水、氷、プロテインを加えて混ぜる
普段飲んでいるプロテインにフルーツと野菜を加えて、1食分の置き換えにもできるプロテインスムージーです。
砂糖を使わなくてもリンゴの甘さで十分飲みやすい味になります。
フルーツは比較的糖質が低い、ブルーベリーやストロベリーに変えても美味しくいただけます。
まとめ
今回はケトジェニックダイエットにオススメの食事メニューをご紹介しました。
ケトジェニックダイエットは、糖質ダイエットとは異なり、糖質の高い食事を抑えるだけでなく、たんぱく質と脂質を多く摂ることでエネルギーの消費を糖質から資質に体質を変えるダイエット方法です。
今回ご紹介したメニューを参考に、たんぱく質や脂質のバランスも意識しながら、理想の身体づくりを目指して下さいね。
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