筋トレをした後にお酒を飲むのは危険?
本記事では筋トレ後にアルコールを摂取した場合に起きる悪影響についての紹介記事になります。
何故アルコール(お酒)が筋トレに悪影響を及ぼすのか、どのような悪影響があるのかなど、筋トレとアルコールの関係性などを紹介・解説していきます。
上地 裕作
- 神楽坂 江戸川橋パーソナルジムGAIN 代表
- JBBF 2018関東メンズフィジーク選手権 準優勝
- ベストボディ・ジャパン2017東京オープン大会 ミドルクラス グランプリ受賞
- 得意分野 ボディメイク、ダイエット
筋トレ後アルコールを摂取してはいけない理由
テストステロンという筋力を増量する働きをするホルモンがアルコールを摂取すると減少してしまいます。テストステロンの分泌量が減る=筋肉が作られにくくなってしまうのです。また、筋トレをした際に破壊した筋肉を修復するために使われるタンパク質はアルコールの分解に使われます。そのため、筋トレをする前や筋トレ後にアルコールを摂取すると、筋肉を作る力が弱まってしまうので効果が非常に薄れてしまいます。
他にも、コルチゾールという血糖値などをコントロールしてくれるホルモンがアルコール摂取によって促進されます。これはどういうことかと言いますと、コルチゾールが分泌されると、人間のエネルギー源にもなっている糖を作る力を作るために筋肉を分解を促進させる働きをします。その結果、筋肉量を減少させるということに繋がります。
筋トレ後にアルコールを摂取した場合、せっかく筋肉をつようと思って行ったトレーニングも、その効果は減少、下手をするとマイナスになってしまう恐れがありますので気を付けましょう。
アルコールが筋トレに及ぼす5つの悪影響
ここからは、アルコールが筋トレに及ぼす悪影響として5つの影響を詳細を解説しつつご紹介していきます。
筋肉の分解を促進
こちらは先述していますが、コルチゾールというホルモンの働きのせいで筋肉が分解されてしまいます。アルコールを摂取することで血糖値をコントロールしようとしてコルチゾールが増加していき筋肉量を減らしていくことになります。
筋トレをすることを前提に考えると、せっかく筋トレをしてもアルコール摂取のせいでその効果は薄れ、時には筋トレが無駄になることもあります。
筋肉を減らしたくない、筋トレを無駄にしたくないという人は可能な限りアルコールの摂取を控えたほうが良いでしょう。
筋肉増加量を抑制
こちらについてもすでに先述で少し触れいていますが、アルコールを摂取することで筋肉の増加量の働きをしてくれるテストステロンというホルモンが減少してしまいます。これにより筋肉が増量・増加する力が抑制されてしまいます。
そして、筋肉を修復(合成)するために使われるタンパク質が摂取したアルコールの分解に使われます。そのため筋トレをしてもその効果が薄くなってしまいます。
コルチゾールの分泌を抑えると同様、テストステロンを減少させないためにも筋トレの前・後のいずれもアルコールの摂取は控えることをおすすめします。
良質な睡眠が取れなくなる
アルコールを摂取することで睡眠が浅くなってしまう可能性があります。主な理由として、アルコールにはアセトアルデヒドという物質が主成分になっており、この物質は睡眠のサイクルを狂わすとされています。
そのため十分な睡眠が取れなくなってしまい脳や体の疲労が蓄積されやすくなり筋肉すらも休めることができなくなってしまいます。
特に筋トレをしたら、疲れさせた筋肉を回復させるために良質な睡眠が求められます。睡眠が浅いことで筋肉の回復が追い付かず、筋肉をつける働きが弱まってしまい筋トレ効果も薄くなってしまう可能性がありますので、筋トレ後や就寝前のアルコール摂取は控えるようにしましょう。
脱水症状の危険性
摂取したアルコールを分解するためには体にある水分を使うという仕組みがあり、このことによって脱水症状を引き起こす恐れがあります。また、アルコールを摂取すると利尿作用が働き、尿によって体内の水分が排出されやすくなります。
筋肉には多くの水分が含まれているので、体内から水分がなくなっていくことは筋肉に栄養がうまく行き渡らなくなるということにもなるので筋肉が作られにくくなってしまいます。
もちろん筋肉だけでなく、脱水状態は体のあらゆる部分に悪影響を及ぼしますので注意が必要です。もしもアルコールを摂取する場合は、筋肉がどうとかではなく、まずは体への負担を減らすためにもしっかりと水を飲むように心がけて下さい。
体脂肪がつきやすくなる
アルコール飲料には糖質が含まれていますので摂取した分だけ体脂肪がつきやすくなってしまうとされています。特にビールや日本酒など、原料にお米が使われているお酒は糖質が多く含まれるので気を付けて下さい。
他にも、お酒のおつまみとして食べられることが多いものには高カロリーなものが多いので、お酒とおつまみを一緒に摂取することは一気に体脂肪をつけやすくする原因にもなります。
アルコールが筋トレに及ぼす悪影響まとめ
ご紹介した5つの悪影響ですが、様々な理由や原因がある中で最も悪影響になるのはコルチゾールの増加、テストステロンの減少です。
筋肉を作る仕組み上、この2つのホルモンを正常に働かせることが大事です。アルコールによってこのホルモンがうまく働かなくなってしまい、その結果筋肉が作られにくい・筋肉量が減少するということに繋がってしまいます。
トレーニーがアルコール摂取で気を付けるべきこと
これまでは、筋トレに対してアルコールがダメな理由、アルコールが及ぼす悪影響などをご紹介してきました。極論を言ってしまえば、筋トレを行うことで筋肉をつけたり、筋肉をつけることでダイエットをしたりと考えている人はアルコールを飲まない!が一番です。
しかし、ストレス解消や趣味のような形でお酒を飲む人、仕事の都合上お酒の席が多い人など、日常生活からアルコールそのものを中々切り離すことができない、そんな人もいるかと思います。
以下では、そんなアルコールを控えることが難しい人向けに、アルコールを摂取時に気を付けるべきことをご紹介したいと思います。
飲みすぎない、食べ過ぎない
最もベターではありますが、お酒は飲みすぎないこと、おつまみは食べ過ぎないこと、これに尽きますね。基本的にお酒は適切量を飲む分には問題がないとされています。適切量については男性と女性、飲むお酒の種類によって変わりますが、大体1日平均で純アルコール20g程度とされています。
純アルコール20gの目安として、ビールなら中瓶1本、日本酒なら1合、アルコール度数7%の350ml缶のチューハイなどが挙げられます。
糖質が少ないお酒
糖質は筋肉をつけることにおいて天敵とも言えます。なので筋トレをしたり筋肉をつけたかったりと考えているけどお酒も飲みたい、という人は糖質の少ないお酒を選ぶようにしてみましょう。
糖質が少ないお酒としては、ウィスキーや焼酎が代表的です。もちろん割る際には水割りや炭酸水など、基本は甘く仕上げていないものを選ぶことも重要です。
しっかり水を飲む
アルコールは脱水症状を引き起こす原因としても触れました。なので、お酒を飲むときにはしっかりと水を飲みながらを意識して下さい。また、飲む水は可能な限り沢山飲むことを意識してみて下さい。
筋トレ前後や就寝前の飲酒は避ける
筋トレの効果を薄くしないためにも、筋トレ前や終わった直後、寝る前などにアルコールを摂取することは避けましょう。どうしても付き合いなどで飲酒が避けられない場合、その日は無理に筋トレをしないということも手です。せっかく筋トレをしてもアルコールのせいで意味がないということになるぐらいなら最初からしない方が良いでしょう。
まとめ
アルコールは筋肉に対して、筋肉を分解する作用を促進させたり、筋肉を作る働きを弱まらせるなど様々な悪影響を及ぼします。
筋トレをしてもアルコールを摂取してしまうとトレーニング効果を減少させたり、むしろ元からあった筋肉を低下させる原因にもなります。
理想的な筋肉をつけるために筋トレをしていたりダイエット目的で筋トレをしている人は、可能な限りアルコールを摂取しないということが理想と言えるでしょう。
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