ダイエット

EMS機器、脂肪燃焼サプリ、サウナスーツはダイエットに使えるのか

どうも、神楽坂・江戸川橋・早稲田の貸切りパーソナルジム GAIN 代表で絶対ダイエット請負人の上地裕作です。

上地 裕作

  • 神楽坂 江戸川橋パーソナルジムGAIN 代表
  • JBBF 2018関東メンズフィジーク選手権 準優勝
  • ベストボディ・ジャパン2017東京オープン大会 ミドルクラス グランプリ受賞
  • 2024年 東京クラシックフィジーク 175cm以下級 準優勝
  • 【男性版】日本を代表する人気メンズフィットネスモデル8人を紹介!にて紹介されました
  • 資格 NSCA-CPT, NESTA-PFT, PHIピラティスインストラクター, キックボクシングプロライセンス
フィットネス

今回は、昔から存在するEMS(電気筋肉刺激)機器や、格闘家が減量のために使用するサウナスーツ、さらに飲むだけで痩せると謳われている脂肪燃焼サプリメントといった減量法は、ダイエットに取り組む多くの人々に注目されてきました。しかし、これらの方法には、効果に対する大きな誤解が存在しており、科学的な裏付けがないにもかかわらず広く信じられています。この記事では、これらの減量法についての真実を深掘りし、科学的根拠に基づくアプローチを解説します。

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EMS機器:筋肉を電気で刺激するだけで効果はあるのか?

まず、EMS機器について考えてみましょう。EMS機器は、電気で筋肉を刺激し、筋力や筋肉量の増加を促すとされ、多くのダイエットやボディメイクの文脈で利用されています。しかし、2021年にソレント大学から発表されたメタ分析では、EMS機器の効果について慎重な見方が求められています。この研究は、19件の研究を基に、897名を対象とした大規模な分析でしたが、結果は明確でした。

EMS機器は、高齢者や運動不足の人々に限って筋力の向上が見られたものの、体脂肪量にはほとんど影響がなかったことが示されています。つまり、EMS機器を使用して筋肉に電気を通すだけでは、期待されるような脂肪燃焼効果は得られないということです。

多くの人が、EMS機器を使えば、筋肉量が増加し基礎代謝が向上することで、自然と脂肪が燃焼され、痩せやすい体になると考えています。しかし、この考え方には大きな誤解があります。実際、EMS機器で筋肉量が大幅に増えるというエビデンスは非常に乏しいのです。

フリードリヒ・アレクサンダー大学が2016年に行った研究では、筋力トレーニングだけを行ったグループと、筋力トレーニングに加えてEMS機器を使用したグループを比較し、16週間にわたるトレーニングの後、両グループの筋肉量に顕著な差が見られなかったことが明らかになっています。この研究からも、EMS機器の使用が筋肉量を増加させるという広告の主張には、科学的な裏付けがないことが分かります。

サウナスーツ:汗をかくだけで脂肪は燃焼するのか?

次に、サウナスーツについて見ていきましょう。サウナスーツは、汗を大量にかくことで体重を減らし、脂肪を燃焼させるとされていますが、これもまた誤解が多い方法です。そもそも、汗をかくことと脂肪を燃焼させることは、まったく別のプロセスです。

2018年に発表されたバスキ大学のレビュー論文によると、サウナに入ること自体には、心血管機能の向上や免疫機能の改善といった健康効果が確認されていますが、脂肪の燃焼に関しては否定されています。サウナに長時間入ったり、サウナスーツを着用して運動することで体重が減ったように見えるのは、実際には水分が失われた結果であり、脂肪が燃焼されたわけではありません。

さらに、サウナスーツを着用して運動を続けると、体に悪影響を及ぼす可能性があることが指摘されています。モンタナ大学が2010年に行った研究では、トレーニング後に被験者が高温環境にさらされた際、筋肉の回復速度が遅くなることが確認されました。この研究では、グリコーゲンの再合成が高温環境で阻害され、筋肉の回復が妨げられるという結果が出ています。

サウナスーツを着ることで体温が急上昇し、汗をかいても、実際のところ筋肉や体の回復には悪影響を及ぼすことが多く、脂肪を燃焼させるどころか逆効果となることが多いのです。

また、サウナスーツによって発汗が促進されると、体内の水分が急激に失われ、脱水症状を引き起こす危険性もあります。2018年にエディスコーワン大学が行った研究では、軽度の脱水でもストレスホルモンの分泌が増加し、テストステロンや成長ホルモンの分泌が減少することが示されました。これにより、筋肉の回復が遅れるだけでなく、体全体の代謝にも悪影響を及ぼす可能性があるのです。

脂肪燃焼サプリメント:本当に効果があるのか?

最後に、脂肪燃焼サプリメントについても触れておきましょう。脂肪燃焼効果を謳うサプリメントは市場にあふれていますが、その効果は科学的に証明されているわけではありません。2021年にアメリカで発表されたメタ分析によれば、21件の研究を分析した結果、脂肪燃焼サプリメントを8週間以上使用したとしても、顕著な脂肪燃焼効果は確認されなかったということです。

カフェインが脂肪燃焼に役立つとされていますが、その効果もごくわずかで、8週間の使用期間ではほとんど有意な結果が得られませんでした。脂肪燃焼サプリメントは、広告やパッケージで大々的に効果が謳われていますが、多くの場合、そのエビデンスは不十分であり、科学者による詳細な分析の結果、ほとんど効果がないことが確認されています。

実際、脂肪燃焼サプリメントよりも、カロリー制限や栄養バランスの取れた食事が、脂肪を減らすためにははるかに効果的です。脂肪燃焼効果を期待してサプリメントを摂取するよりも、ポリフェノールを豊富に含んだコーヒーや、タンパク質を多く含むホエイプロテインを摂取したほうが、空腹感を抑え、食欲をコントロールする効果が期待できます。

効果的な減量の鍵はシンプル

EMS機器、サウナスーツ、脂肪燃焼サプリメントのいずれも、科学的な証拠に基づいた減量方法としてはあまり効果がありません。これらの方法に頼るよりも、最も効果的な減量法はカロリー制限と適切な運動です。筋力トレーニングを通じて基礎代謝を上げることが、最も持続可能で健康的な方法であり、楽な近道を探すよりも、正しい方法に取り組むことが成功への鍵です。

水分の放出と脂肪燃焼は全くの別物

ダイエットを考えるとき、多くの人が混同しがちな二つの現象があります。それは「水分の放出」と「脂肪燃焼」です。これらは一見似ているように思われがちですが、実際には全く異なるプロセスです。

水分の放出とは?

水分の放出、つまり汗をかくことは、体が体温を調整するために行う自然な反応です。運動や高温環境で体温が上昇すると、汗腺から汗が分泌され、その汗が蒸発することで体温が下がります。この時に失われる体重は一時的なものです。汗をかくことで体内の水分が減少するため、体重が軽くなったように感じるかもしれませんが、これは単に体内の水分量が減っただけで、脂肪が燃焼されたわけではありません。

例えば、サウナやサウナスーツを使ったトレーニングでは、汗を大量にかくことで急激に体重が減ることがあります。しかし、これは単に水分が体から排出されただけであり、脂肪が減少したわけではありません。体が必要とする水分が再び補給されると、体重はすぐに元に戻ります。このように、水分の放出は一時的な体重減少に過ぎず、ダイエットの本質的な目標である「脂肪の減少」とは無関係です。

脂肪燃焼とは?

一方、脂肪燃焼は体内の脂肪細胞に蓄えられたエネルギーを消費するプロセスです。脂肪は、体がエネルギーを必要とするときに分解され、体内の各細胞に供給されるエネルギー源となります。このプロセスが進行することで、脂肪細胞は小さくなり、体脂肪が減少していきます。

脂肪燃焼が効果的に進むためには、摂取するカロリーよりも多くのエネルギーを消費することが必要です。これは、運動や日常生活における活動量の増加、基礎代謝の向上などによって達成されます。体が脂肪をエネルギー源として使用するのは、糖質が不足したときであり、この段階に至るまでにはある程度の持続的な運動やカロリー制限が必要です。

汗をかくことは脂肪燃焼の指標ではない

多くの人が「汗をかけば痩せる」と考えがちですが、汗をかくこと自体が脂肪燃焼を示すわけではありません。体が発汗するのは、あくまで体温を下げるための機能であり、汗をかくことが脂肪を燃焼させることとは直接的な関連はありません。実際、脂肪燃焼はエネルギーの消費過程で起こるため、運動中に必ずしも大量の汗をかかなくても、カロリー消費と脂肪燃焼は進行します。

例えば、気温が低い環境や、心拍数が高くない有酸素運動でも脂肪は燃焼されます。一方で、サウナで何時間も汗をかいたとしても、体内での脂肪燃焼にはほとんど影響を与えません。発汗はあくまで体内の水分バランスに関わるものであり、ダイエットにおける脂肪燃焼とは別の現象です。

いかがでしたでしょうか?
今回はEMS機器、脂肪燃焼サプリ、サウナスーツはダイエットに使えるのかについてお話ししてきました。

神楽坂、江戸川橋付近にお住まいの方はぜひ一度パーソナルジムGAINへ体験セッションに来てくださいね☆

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