上地 裕作
- 神楽坂 江戸川橋パーソナルジムGAIN 代表
- JBBF 2018関東メンズフィジーク選手権 準優勝
- ベストボディ・ジャパン2017東京オープン大会 ミドルクラス グランプリ受賞
- 得意分野 ボディメイク、ダイエット
昨今のコロナウイルス感染症の広がりにより、日本中でテレワーク導入による在宅勤務が導入されていきました。この仕事環境の変化により、日常生活だけでなく仕事でも動くことが少ない生活スタイルに変わってしまったという方は多いのではないでしょうか。そして、そのような動かいない生活の後に控えているのが、お腹が出た親父体型への変化でした。
お腹は食生活の偏りや運動不足で出てきてしまいます。その原因は、消化器官についてしまう内臓脂肪です。内臓脂肪は皮下脂肪に比べても付きやすく、付けばどんどん腹部を圧迫し外に向かってせりだそうとします。合わせて運動不足が原因で筋肉も衰えてきてしまいます。特に腹筋群が衰えることで、内部からの圧力を支えきれず消化器官が腰側に下がってしまい、骨のない下腹部が突き出してしまういわゆる太鼓腹のような状態になってくるのです。
お腹が出てくるとどうにかしないといけないと思い、誰もが「腹筋鍛えよう」と思い、クランチをイメージしてトレーニングを始めるでしょう。ですが、中にはそれすら面倒だという方もおり、コルセットをきつく巻き付けて目立たないようにしようと考えたりする方もいたりします。ですが、そもそもお腹が出る原因は、消化器官についた内臓脂肪。つまり、運動不足が招いて付いてしまった脂肪と、筋肉の衰えが原因なのです。原因の対策をしなければ、いくらコルセットを巻いたからといっても、どんどん脂肪は追加され、手に負えなくなってしまいます。
とはいえ、出来れば早くお腹を凹ませたいですよね。そこでこのようなお悩みの方にお勧めのトレーニングがあるんです。それが腹筋群の中でも深部にあるインナーマッスルを鍛えることができるドローインです。
今回は、お腹に効果的なドローインについて解説します。
出てしまったお腹の対策にはドローイン
以前の話になりますが、俳優の美木良介さんが考案し大きな話題になったことがあるロングブレスというダイエット方法がありました。ご存じの方もいると思いますが、このロングブレスを行うことで、ダイエットができるというものです。長く細く息をすることで、インナーマッスルに刺激を与えることができます。その結果インナーマッスルは鍛えられ、下がった内臓を元の位置に戻すことができ、出てしまったお腹も引っ込むというものでした。このロングブレスですが、インナーマッスルである腹横筋が鍛えることで基礎代謝も向上し、結果的に全身のダイエット効果があるというものでした。
一方でドローインは、息を吐くことに視点をおいたダイエット法ではなく、お腹に力を入れそもそもインナーマッスルである腹横筋をターゲットにしたお腹を鍛えるトレーニング方法です。ロングブレスダイエットと似ているようですが、別のトレーニングになります。
腹横筋はお腹正面にあり一番外側にある腹直筋や外腹斜筋、内腹斜筋よりもさらに奥にあり、あばらから腰に掛けて背面からお腹を包み込むインナーマッスルです。腹横筋をはじめインナーマッスルは近年注目されており、ドローインもそのトレーニング方法として注目されるようになってきました。
ドローインのターゲットは腹横筋ですが、先にも説明したように筋肉の中でも深部にあり背面から内臓を包み込む形でついている筋肉であることから、鍛えることで衰えていたお腹の天然のコルセットの機能を回復することができるのです。
また筋肉は使えば形状を記憶する働きがあります。ビルダーがトレーニングを行い筋肉をパンプさせるのも、実はハードなトレーニングでパンパンになった状態を筋肉が覚え、その状態を維持しようとする働きからです。これはインナーマッスルでも同じです。ドローインによりお腹を凹ませる動きを継続することで、腹横筋は普段使われていなかった状態から凹ませるという動きを覚え記憶します。
継続時間が長ければ長いほど、その傾向は強くなりますので、自然とお腹が凹んだ状態に近づけることができるのです。このように内部の筋肉が強化されると、必然的にお腹は凹みます。また腹横筋がしっかりしてくることでコルセット効果も大きくなり、背骨もより安定感を増します。これに腹直筋などの腹筋群を強化することで、背骨の歪み対策や猫背改善を行うことができるのです。
腹横筋とはそもそもどのような筋肉
腹横筋は横隔膜や多裂筋、骨盤底筋群などと同じインナーマッスルの一つです。腹横筋は直接体の動きに関与している筋肉ではありません。どちらかと言えば、姿勢を保つためにサポートの働きをしている筋肉だといえます。また、体を動かすために働くのではなく、呼吸をしたりお腹を凹ませたりするときに動く筋肉なのです。
このように胸郭から骨盤までをつなぎサポートしている筋肉であることから、本来は上半身を動かす場合にも下半身を動かす場合にもどちらにも作用する筋肉です。ですが、昔の人と比べ動く量がかなり減ってきている現代社会において、戦前までの人と比べても腹横筋の稼働率はかなり落ちています。このことから、現代人においてはお腹の出ている人や猫背気味の人が増えているということがいえます。そこにきて在宅勤務が推進されたことにより益々動かない生活に拍車がかかり、ここ数年でお腹が気になる人が増えてきたというわけなのです。
ポイントは呼吸法
腹横筋は、先に説明したように、体を動かす際に働く筋肉ではないことから、重量を用いて負荷をかけトレーニングする筋肉ではありません。そこでポイントとなるのがお腹を凹ませて複式呼吸を行うドローインなのです。
ドローインは腹式呼吸を活用して、腹横筋に刺激を与える方法です。腹式呼吸とは、息を吸ってお腹を膨らませ、息を吐きながらお腹を凹ませる呼吸法ですが、この動きを行うことで、普通に呼吸をする以上に腹横筋を収縮することができるのです。
ドローインはお腹の内部の筋肉を鍛えるのが目的です。特に大事なのは腹横筋を上手く使うことですので、お腹の正面のアウターマッスルと呼ばれる腹直筋などの表層に近い筋肉に意識があまり行かないようにすることが大切になります。
息をお腹いっぱい吸い込んだ後は、腹横筋を使ってお腹を絞りながら息を細く長く吐き出すイメージ。7秒程度でお腹を凹ませるのがポイントになります。
このドローインは、場所を選びません。日常生活において、色々な場所で行うことができます。朝起きて歯を磨きながらでもできます。家事の合間でも問題ありません。通勤・通学の電車の中でもできますし、会社での仕事中や授業中でも当然することができます。
なぜならお腹に意識して呼吸を行うだけだからです。歩いたり走ったりして身体を動かす有酸素運動や、トレーニングを行うのに道具や場所が必要となる無酸素運動ではなく、呼吸さえすることができれば、何処ででも行うことができるのが、ドローインなのです。
ドローインで内部の腹筋を鍛え筋肉コルセットを装着しよう
今回はお腹に筋肉のコルセットを巻くトレーニング方法であるドローインについてご紹介しました。
ドローインの特徴をまとめると、
・インナーマッスルを鍛えることで、お腹の内圧を抑えることができる
・腹横筋を鍛えることで基礎代謝が向上する
・天然のコルセットとなりお腹を凹ませることができる
でした。
このトレーニングは場所を選ばずに出来るだけでなく、隙間時間でいつでもお腹を凹ませるトレーニングができます。お腹が出てきたことが気になる方は、ぜひこのトレーニングを生活の中で取り入れてみてください。
ダイエットから気になるお腹周りのトレーニングなど、ボディメイクについては新宿区神楽坂パーソナルジムGAINにお任せください。
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