ダイエット

筋トレせずにプロテインだけでダイエットは無謀

どうも、神楽坂・早稲田の貸切パーソナルジム GAIN で代表をしている絶対ダイエット請負人の上地裕作です。今回は、『筋トレせずにプロテインだけでダイエットは無謀』について書いていきたいと思います。

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上地 裕作

  • 神楽坂 江戸川橋パーソナルジムGAIN 代表
  • JBBF 2018関東メンズフィジーク選手権 準優勝
  • ベストボディ・ジャパン2017東京オープン大会 ミドルクラス グランプリ受賞
  • 得意分野 ボディメイク、ダイエット

プロテインはトレーニングをしている人が筋肉をつけるために摂取するものという認識が一般的でした。最近ではタンパク質はダイエットをしている人には必要な栄養素であり、筋肉トレーニングをしていなくてもプロテインを摂取したほうがいいという話をよく耳にするようになりました。

ですが、筋トレをしていない人がプロテインをダイエット目的で摂取するのは本当にダイエットに効果があるのでしょうか?

今回は「筋トレせずにプロテインだけでダイエットは無謀」というテーマでお話をしていきます。

プロテインに含まれる成分

プロテインは手軽に摂取できる「栄養補助食品」です、そんなプロテインの主原料はタンパク質です。こうしたタンパク質を多く含む食品として「肉類・魚介類・大豆製品・卵・乳製品」などが挙げられます。

タンパク質は体の中でアミノ酸に分解され、必要に応じてタンパク質に作り替えられて不要な分は排泄されます。

また、タンパク質を構成するアミノ酸は20もの種類があり、中でも「バリン・ロイシン・イソロイシン・スレオニン・メチオニン・フェニルアラニン・リジン・ヒスチジン・トリプトファン」はアミノ酸の中でも必須の成分と言われ、体の中で合成することができないとされています。なのでこれらのアミノ酸は食品から摂取する必要があります。

プロテインの効果・効能は?

プロテインを摂取するということは、「効率的にタンパク質を体に取り入れることができる」ということで、「筋トレやダイエットに効果がある」とされています。

なぜ筋トレやダイエットに効果的なのかの主な理由として、「基礎代謝を上げる=消費カロリーを上げる」と言われています。

筋トレによって筋肉量を増やしたいと考えた時、筋肉は筋肉の繊維を破壊し再生を繰り返すことで強化されていくとされており、破壊された筋肉を回復させるにはタンパク質が欠かせません。

また、食事制限などによるダイエットをしているとタンパク質が不足しやすくなるのでダイエットを行う場合でもタンパク質という栄養素は重要になります。他にも、ダイエットによる減量は体脂肪を減らすことで筋肉を分解してエネルギー源に変換されるので筋肉量が減りやすくなると言われています。

プロテインは、このように筋肉を作るために必要なタンパク質、ダイエット・減量によって不足してしまうタンパク質を効率良く補うことができるのです。

プロテインの種類

プロテインは3つの種類があります。以下はそんな3つの種類のプロテインの詳細な紹介になります。

カゼインプロテイン

「カゼイン」とは、牛乳に含まれるタンパク質の1種で、「体の中でゆっくり吸収されていく」という特徴があります。ゆっくり吸収されるということで、体へタンパク質を供給する時間が長く続くということから、「トレーニングの休息日、就寝前」に摂取することが効果的です。その他、カルシウムや鉄の吸収を助ける効果があると言われています。

ホエイプロテイン

「ホエイ」とは、カゼイン同様牛乳に含まれるタンパク質の1種で、カゼインとは逆で「吸収スピードが早いので即効性が高い」という特徴があります。そのため、運動やトレーニングなど、筋肉を激しく動かしたあとなどに摂取することが効果的と言えます。

大豆プロテイン

「大豆プロテイン」は、大豆のタンパク質が原料となっています。「消化スピードが遅く、お腹への満足が得られる」というのが特徴です。植物性のタンパク質にも関わらず、摂取できるアミノ酸は動物性のタンパク質にも劣らないとされているので利用効率の期待が高いです。

運動で消費した栄養補給としても利用できますし、ダイエット時の空腹感や栄養不足を満たすことなどにも利用できる万能なプロテインです。

この様に、プロテインといっても種類・製品によって使われているタンパク質や効果の特徴は様々です。いずれも、自身のライフスタイルや目的に応じて選んで活用していくのが良いでしょう。

また、上記以外にも、今は「3種の特徴が混合したタイプ」のプロテインも人気があります。

プロテインを過剰摂取してはいけない理由

健康の維持や体作りをしていく面では色々なメリットがあると思われがちなプロテインですが、実は過剰に摂取し過ぎると大きなデメリットがあります。

以下では、そんなプロテインの過剰摂取によるデメリットを紹介していきます。

体重が増えてしまう恐れ

ダイエットにも効果的と言われているプロテインですが、過剰に摂取し過ぎてしまうと逆に体重が増えてしまうというデメリットがあります。

タンパク質には糖質などと同様に「カロリー」があります。カロリーは体を動かすための大事なエネルギー源ではありますが、やはり過剰に摂取してしまうと1日あたりのカロリーをオーバーしてしまい体重の増加に繋がってしまいます。

腸内環境を悪くしてしまう

タンパク質が「悪玉菌の栄養になる」とされ、タンパク質を過剰に摂取してしまうと悪玉菌が増加して腸内環境を乱してしまう恐れがあると言われています。例として挙げると、糖尿病や動脈硬化などの病気を引き起こす危険性があるとされているのでプロテインに限らずタンパク質の過剰摂取は十分に気を付けましょう。

内臓への負担

腸内環境の乱れを引き起こすのと同時に、プロテインの過剰摂取は内臓へ大きな負担をかけてしまう恐れがあります。プロテインによって体内に取り入れられたタンパク質のうち、余分なタンパク質は分解されて窒素へ生まれ変わります。この窒素を体の外へ排出するには腎臓や肝臓を働かせて行います。そのため、摂取したタンパク質量が増えれば増えるほど窒素が増えてその分だけ腎臓や肝臓を大きく働かせることになり内臓を疲れさせてしまう可能性があります。

添加物が多く含まれるものが多い

最近のプロテインでは美味しく飲めるようにと、ココアやバイラ、ヨーグルトやフルーツ系など甘くて美味しいプロテインが沢山販売されており人気があります。

こうした美味しく飲むことができるプロテインですが、実は大きな落とし穴があります。それは、「人工甘味料が多く使われている製品が多く存在する」ということです。こうした人口甘味料は添加物の1種にもなり、人口甘味料には多くの糖分が含まれています。そのため、過剰に摂取してしまうことでインスリンの働きが鈍くなり血糖値が上昇して糖尿病になりやすくなってしまいます。もちろん糖尿病だけでなく、添加物の過剰摂取そのものがあらゆる病気の原因になるので、人工甘味料が使われているプロテインの過剰摂取は危険性が高いの気を付けましょう。

プロテインを選ぶ時は

プロテインの過剰摂取による危険性を少しでも避けるためには、体に悪い影響が少ないプロテインを選ぶことが重要です。特に、海外製品の一部のプロテインには「鉛・水銀・ヒ素・カドミウム」などの貴金属が安全性の基準を超える量が混入していたと国立スポーツ科学センターが公表しています。

こうしたリスクを減らすには、やはり「国産のプロテインを使用する」に尽きます。また、上記でも解説しました、添加物が多く含まれているプロテインのリスクを回避するためには、国産かつ無添加のプロテインを選ぶことをおすすめします。

今では「人工甘味料・保存料・合成着色料などの添加物は一切不使用で国内製造」のプロテインも多く販売されています。

せっかく健康に気遣って摂取しようとしているプロテインですので、安心・安全に使用できるプロテインを選ぶようにして下さい。

プロテインは食事の置き換えに利用できる?

そもそもアスリートはなぜプロテインを食事以外に摂取するようになったのでしょうか。これはトレーニングをした後の筋肉のリカバリーを効果的にさせることが目的でした。またトレーニングの量が多くなってくると、食事から摂取できるタンパク質の量では、体重にあったタンパク質量以上に必要となるタンパク質を補うことができないという事情がありました。

普通に生活を送っている人の場合、タンパク質は体組成を構成するために必要な材料です。全身の皮膚をはじめ、髪や爪、血液や臓器、筋肉など、体中の組織はタンパク質でできていますので、それらを作るために必要な量のタンパク質は最低限摂取する必要があります。

まず、1日に必要なタンパク質ですが、自分の体重に対し、1kgあたりに必要なタンパク質量を掛けて計算します。例えば、まったく運動習慣のない人の場合、1kgあたりに必要なタンパク質の量は0.8gとなっており、50kgの人の場合、40gが必要になります。

普段の食事の中でこの量を摂取しようとした場合、例えば牛乳からであれば、500mlのパックを1パック飲んだ場合で20gですので、牛乳単体で必要量のタンパク質を摂取しようとすれば1リットルの牛乳を飲まなければいけません。これがもし体重100kgの人の場合だと2リットル飲まなければ必要量のタンパク質は取れません。

魚の切り身や卵、豆腐や肉類といったように、バランスよく食事をとるようにすれば、一日に必要なタンパク質量は取れるかもわかりませんが、やはり体重量に比例して必要量が増えてきますので、実際にはタンパク質が足りていないという人は少なからずいる状態だといえます。

そのように、普通に食生活を送っていてもタンパク質が不足する可能性がある中で、食事をプロテインに置き換えるというのは正直危険だといえます。確かに純粋なプロテインを摂取すれば、一日に必要なタンパク質は摂取できますが、ほかの食品をとらなくなることから、栄養バランスを崩してしまい、結果体調を崩してしまいかねません。

プロテインを飲むだけのダイエットは太る

もしプロテインを飲むだけのダイエットをしたらどうなるでしょうか。実は痩せるどころか逆に太ってしまう恐れがあります。

まずプロテインは単なるタンパク質です。例えばバナナと置き換えで行うバナナダイエットの場合は、バナナに含まれるいろいろな栄養素は摂取することができます。糖質を摂取しない糖質制限ダイエットでも、糖質を制限しても糖質以外の栄養素は摂取することが可能です。ですが、プロテインに置き換えた場合、プロテインは純粋なタンパク質であり、ほかの何物でもありませんので、当然お腹がすいて我慢ができなくなることもあるでしょう。

お腹がすいて別の物を食べると、結果的にはオーバーカロリーにつながってしまい、太ってしまいます。

プロテイン単体では1gあたり4kcalなので、40g摂取しても160kcal程度とたいしたことのないように思えてしまいます。ですが、これに余分な食事をとってしまうと、結果的にはオーバーカロリーにつながってしまい太ってしまうというわけです。

また、運動しない人にもプロテインの摂取はおすすめということで紹介されることがありますが、先にもお話したように、タンパク質そのものが食事からの摂取で足りていないということもあります。

ただ、筋肉の育成のためにタンパク質が必要だという認識の場合、それは間違いです。確かに筋肉を作るためにはタンパク質は必要であり、筋肉分解後の再構築時にタンパク質がなければ育てることはできません。ですが運動もしない状態では筋肉の分解は促されていませんので、必要以上に接種した余分なタンパク質は太る原因になるのです。

アスリートでも自分の体重に対し、1kgあたり2g以上のタンパク質は摂取しませんので、運動せずに食事の代わりにプロテインに置き換えてダイエットしようとすることは無謀だと言えるのです。

プロテインと筋トレで効果的にダイエットしよう

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プロテインは筋肉を作る材料ですので、運動前後でプロテインを摂取することは筋肉を太くする上でも効果的だといえます。なぜなら、激しい運動をし、筋肉に刺激を与えることで、筋肉は分解され、その後体内のタンパク質を使って筋肉を再構築するからです。

運動後に良質なタンパク質があれば、それを材料として筋肉は再構築を行いますが、タンパク質が不足している状況であれば、筋肉はやせ細っていくわけです。

ダイエットする場合、筋肉をつけて基礎代謝をあげることが有効です。それを効果的に行いたい場合は、運動後にプロテインを摂取して筋肉に成長のための栄養素を行き届けてあげる。このイメージを忘れないようにしていただくことで、置き換えダイエットが如何に無謀であるかが認識できるかと思います。

UECHI (1)

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